12月30日(火)
2003年も終わり。早い。
今年はいろいろあった。来年はもっと大きな動きがあるはず。2,3ヶ月後にどこで何をやっているのかもわからないし。
とにかくとても充実した1年だった。

では、みなさん。よいお年を!

12月25日(木)
クリスマスだ
朝起きて、パルメザンをはさんだトーストを焼き、その上に目玉焼きをのせバジルをかける。いつもどうりのクロックマダム風の朝食を作り、洗濯ものを洗濯機に放り込み外にでる。クリスマスだし外にはほとんど人はいないはずだ。イギリスの場合、地下鉄やバスなどの交通機関は全てストップする。お店もまったくやっていない。外に出られない状態になる。イタリアでもそうだと思ってた。
はずれた。
ベニスはほぼいつもどうり営業中。閉まってるお店が多いもののスーパーはやってる。昨日買いだめする必要なかったようだ。図書館もあいてるし、ボートもうごいてる。以外と観光客もたくさんいる。
家に戻り毎日欠かさずみてるasahi.comでニュースを見る。クリスマスだというのにホテルの空室が目立つという。川越線が一時不通になり2000人に影響する、などなど。などなど・・・、ほんとうにどうでもいいニュースばかりだ。っていうか、これらはニュースであってニュースではない。確かにホテルがうまらないのは景気と関係している。でも日本では小さ過ぎることまでニュースとして扱うのがきがかりだ。平和であることの証でもあるが・・・。まあでも、平和ならいい、というわけで、メリークリスマス。


12月21日(日)
朝目が覚めると快晴。って信じて昨夜は寝たけど、暗い。カーテンをあけると、え??え?雪だ。しかもかなり積もってるし、まだかなり降ってる。 まさか雪がふるとは。妙に感激する。 さっそく朝食をとりチェックアウト。昨夜とは違い通りには人がたくさん歩いてる、当たり前だけど。ホテルのカウンターで地図をもらい出発。まずは昨日の夜に山の上に見えた城をめざす。リュビュリャナが一望できた。雪のせいかしらないが、かなり絶景だ。ここでまた感動する。きてよかった。しばらくしてから、Dragon Bridgeに行く。ただドラゴンの像がある橋だ。以上。観光終了。ガイドがないのでこれ以上何をみていいのかわからない。あとは適当に散歩する。 こじんまりしててかわいい町だ。
スロベニアはまだヨーロッパに正式には入っていない。ユーロも使えない。でも、思ったよりきれいな町です。十分行く価値はある。しかも物価が安い。例えばたばこが370SITで1.5ユーロぐらい、日本円で200円弱。イギリスは800円ぐらい(狂ってる)でイタリアは300円(普通)。ペットボトルのコーラは60円ぐらい。ホテル代は安くはなかったけど、あとはなんでも安かったのでいろいろと買ってしまった。英語もよく通じる。イタリアよりも通じると思う。
突然のスロベニア旅行だったけどとても満喫できたし、好きな国の一つになりそうです。

12月20日(土)
19日の夜、スロベニア行くか、と突然思いついた。で、20日の朝、まずはヴェネツィアサンタルチアでトリエステ行きの切符を買う。トリエステはイタリアの北東にあり、スロベニアと国境を接する町。トリエステまで約2時間。スロベニアの首都リュビュリャナ行きの電車はここから出てて、1時間ぐらい、って思ってたら、電車は1日に2本ぐらいしかないらしく、しかもトリエステではなくオピチナという村まで行かないと今日はスロベニアにいけないよ、と駅員さんにいわれた。電車の時間は夕方6時。そうとう時間が余ったのでトリエステを観光する。今日は朝からどしゃぶり。来たことをとても後悔する。でもトリエステもけっこう見るとこがある、遺跡や城などもあるし。だけど、2時間で観光終了・・・。さて、やることなくなった。まだまだ時間はあるがスロベニア行きの電車が出てるオピチナヘ向かう。そこでカフェにでもはいってゆっくりしようという案である。そこまではトリエステの駅から普通のバスで1時間。ひたすら山道を登っていく。雨はまだ降ってる。乗客もほとんどいない。駅に着き周りにはまったくもってなにもないことにきずく。電車の時間まであと2時間以上。どうしようかと思ったが、選択の余地はない。駅のベンチに座ってるしかない。と、そこに老夫婦がいた。地元の人かと思ったが英語だ!アメリカ人らしい。いろいろ話してると息子がクロアチアの人と結婚したからクリスマスはそこで過ごすと言う。自分が日本人だというとひどくびっくりしてた。旦那さんはもとアーミーで日本の東府中や厚木にいたみたいだ。こんなとこでなにやってるんだ?って言われたけど、自分も何やってるんだかわからなかったから、ただ電車を待ってるんだとだけ言っておいた。この駅は一日に10本ぐらいしか電車がこないようだ。待つこと2時間、やっと電車がきた!ここでパスポートチェック、そしてスロベニア側のセザナという駅でもパスポートをチェックされスタンプを押される。いろいろと質問された。クリスマス前、日本人、一人、荷物もほとんどないからだろうか。ヨーロッパ内では普通チェックされないのだがここは厳しかった。というか、スロベニアはヨーロッパではなかった。結局2時間かけ夜8時にリュビュリャナに到着。雨はさらにひどくなってる。泊まるとこを探さなくてはならない。ここで嫌な記憶がよみがえる。昔、週末を利用してロンドンからパリに行ったときのこと。夜になってから泊まるとこを探しはじめたがすべて満室。じっさいパリ中歩き回り、夜中の3時にやっと一部屋みつけた。あのときは夏だったし友達と一緒だったが、今日は一人だ。首都なのにやたら暗い。この国が旧共産圏であることを思い出した。10年ぐらい前に旧ユーゴスラビアから独立したばかり。寒さと不安で体が震える。そんなときにホテル発見!選んでる場合ではないのでここにする。やっぱり家でゆっくりしてればよかったとばかり思ってた今日一日。

12月17日(水)
年末です。
今年はどうやらベニスで年を越しそう。ここにいる友達はみんな実家に帰るのでつらいクリスマスを迎えそうである。さっきもうちに友達が来て今から家に帰るの、といって帰っていった。みんなぞくぞくと帰っていく。強制的アイソレイショニスト。ヨーロッパでは当たり前のようにクリスマスは家族と過ごす。一方、日本では当たりまえのように恋人同士で過ごす。いま思えば奇妙だ。友達にいったら笑ってたし、日本は変わってると。大晦日はまちまちで、実家に残るひともいれば出歩く人もいる。年末はどうやらここベニスで大きなパーティがあるようなのでちょっと安心。楽しめそう。
っていうか、もう6年も日本で年を越してなかった。ちょっとうっかりしてた。今年は1週間だけだったが、だいたい毎年夏に一ヶ月近く日本に帰るので、日本イコール暑いになってる。日本は今寒いんだろうか。
前略 日本いるみなさん イタリアの冬は寒いです。

昨夜はイベントに行ってきた。 standard playerというイベントで、音とイメージだ。wang inc./saul sという2人組。倉庫みたいなとこでアーティストがその場でプレイするわけだが、VJとはまた違う。難しいとこだが、VJは自分の中ではクラブで、DJの音にあわせてイメージをその場であわせ、みんな踊ってるというイメージがある。彼らの場合、音とイメージが同じ立場で恐らくイメージは前から作っていたものかと思う。音はその場でちょっといじってたけど。じゃあ、ただビデオとして流せばいいんじゃないかとも思ったが、そうすると恐ろしくつまらない作品になる。彼らがみんなの前でラップトップとサウンドシステムを広げるのも作品の一つ、ととらえることにした。このイベントのいっかんで10月には日本人もここでプレイしたらしい。MerzbowのMasami Akitaさんと東京に住んでいるというZbigniew Karkowski。誰ですか?有名な人なんだろうか。
終了後、友達とそのwang inc./saul sと飲みにいった。作品に関してはなにも触れなかったけど、気さくな連中で楽しめました。

12月15日(月)
ここを読んでる人はどれくらいいるんだろうか。実際ここは自分の記録を残すためだけのページだから、まあ、自分のための自分のページである。
でも、今回は今これを読んでる人に一言。フォントに関してです。日に日にこのサイトを訪れる人が増えて、それに比例してフォントのダウンロード数も増えてます。以前はここのフォントを有料、つまりシェアウェアにしようと考えました。だけど、できるだけ多くの人に自由に使って欲しいので、フリーフォントにし続けることにしました。もう一度、この場でこのサイトでフォントをダウンロードするさいのルールを説明させて下さい。
フォントをダウンロードする前に必ずRead me firstを読んで、書いてあることを守って下さい。ここでは簡単にいうと、非営利で個人として使う場合、例えばホームページのデザイン、個人的なパーティのフライヤー、年賀状クリスマスカードなどはどうぞ御自由にお使い下さい。法人や営利目的、または個人でも人目に多くつく場合、例えば、雑誌のデザイン、大きなイベントのフライヤー、来訪者数がきわめて多いウェブサイトなどは使う前に必ずメールで報告して許可をえて下さい。使うな、なんてまずいいませんから。
それから、目的はなんであろうとこのサイトでフォントをダウンロードしたみなさん全員へ、メッセージを残して下さい。これは自分のフォントがどれだけダウンロードされたかの一応の目安になるからです。実際、シェアウェアでなく完全に有料にすれば自分のフォントをトラックできるのですが今はそこまでできないし、するべきではないので、忘れずに一言残して下さい。だまってダウンロードしないようにして下さい。
それから、心やさしいお方へ。もしフォントに不具合があった場合はできたら教えて下さい。マックを使っているので、ウインドウズでの動作確認が完全ではないからです。ウインドウズを使っている方でこのフォントは有効ではありませんというメッセージがでて使えなかったら、マック用のフォントをダウンロードして、ウインドウズ用に変換するという手もあります。それほど難しくないです。りこさんのページにやり方がのっているので参照してみてください。
最後にフォントをダウンロードしたら大事に使ってやって下さい。
以上、宜しくお願いします。


12月11日(木)
さみぃ。
どうやらヒーティングが壊れたらしい。このアパートメントは全部屋一つのボイラーでまかなわれている。つまり、この建物の人全員寒い思いしてるわけだ。家にいてもマフラーしてるって・・・。しかも、前ローマいったときに日本人の子に貰った「ほっかいろ」が役に立っている。 同居人にちょっと寒くない?って言ったら、え?寒い?って。彼はスイスにほどなく近いイタリアのコモ湖出身である。だから寒くないのか。とにかく、はやく直してほしい。
寒いけど、さらに寒い外にでると・・・むしろ外のほうが暖かい。でも、やっぱり寒い。ほっかいろの入ったポケットに手をいれながら、いつもいくFondazione Querini Stampaliaという図書館にいく。英語の本もあるし、インターネットもできるから。だけど、満員らしく入れない。しょうがなく、帰りがけにピザを買って食べながら寒いうちに帰る。一口食べた瞬間、足を止める。
「う、うまい。」
全身に衝撃が走る。ピザがうまいのである。今までけっこうピザを食べたが、けっしておいしくはなかった。ただ、このピザは普通じゃない。
家につくとヒーティングも直っていた。

12月7日(日)
昨日の夜はお好み焼きパーティ。先日ミラノでKOSHISSYさんに会ったときに日本から持ってきてもらったお好み焼きの素。かなりおいしかった。イタリア人の口にもあうようだ。いわゆるJapanese Pizzaだし。
今日は昨日の強風の影響からかすっきり晴れ渡っている。空はまるで天の蓋をあけたようだ。雲はすべてどこかにとんでいった。キッチンの窓からはアルプス山脈もみることができる。

12月5日(金)
今日も濃霧。サンマルコ広場の塔もまったく見えなくなっている。月も雲の隙間からかろうじてぼやけた明かりをだしている。そんな中、今日は今住んでるアパートメントのパーティ。自分は6階に住んでいて、1階、2階、4階、5階の住人が集まったようだ。3階の人はというと、彼はアーティストで絵をかいている。階段には彼のものと思われる絵がいくつかほうりだされている。かなり独特な絵。何か一つのもの、あるいは人に固執しているような絵だ。そんな彼だけにパーティにはこない。
一階のホールにはDJセットまでくまれていて、ワインやらフルーツがある。2階と5階の人たちとは顔見知り。ほとんどが学生で、ここベニスではAIUVという大学で建築を勉強している人が多い。他にはFOSCARIという大学があり経済や物理、いろんな言語を専攻している人もいる。そんな彼らも大学生。みんないい連中だ。
だけど、 ワイン、イタリアントーク、音で今日も楽しかったけどお疲れです。


12月1日(月)
ローマからナポリも電車で3時間。昔日本にいるとき世界の車窓からという番組をさりげなく見ていたが、そんな感じ。
ナポリ中央駅に着いて左の方に歩いていって思ったこと、「やべー、間違えた」。 くるんじゃなかったってこと。道がかなり汚い、そこらじゅうにやばそうな連中が溜まってる、浮浪者が横になってる。さっそく引き返す。あとでガイドをみたら、ここはあぶない地域だからいかないように、みたいなことが書いてあった。
気をとりなおして、駅からまっすぐ進む。そして、思ったこと。「あれ??」さっきとたいして変わらない。今までミラノ、ベローナ、ベネツィア、フィレンツェ、ローマときれいなとこばかりいってたこともあり、ナポリにはびっくりした。ここだけはイタリアでも特別。 いったことはないが、北アフリカや中東みたいなかんじだろう。物価もそうとう安いし、気温も12月だというのに22、3度はある。でも、道路を横断できない。ほとんど信号がない。あってもみんな無視。交差点でも、4方向すべての車が進んでくる。でも、ちょっとしたら馴れるもんだ。車がきてても、どかどかと歩いていけばいいことがわかった。なぜかひかれないものだ。
少しセンターから外れると美しい景色がひろがっている。海と山。まるでアメリカの西海岸。と、そこへフィレンツェで見た日本人の団体さん再登場。バスからおりるや否やみんな海岸沿いに一列になり写真をがんがん撮ってる。客観的にみるとおもしろい。 典型的日本人観光客也。自分も一緒にならんでジョインしてみようかとも思った。心がゆいかんじで。でも、みなさんまるで写真だけ撮りにきたようだ。みんな決して楽しそうではない。おれのほうがよっぽど楽しかったりもする。きっと、日本に帰って友達やら家族に写真を見せたいんだろう。っていうか、見せなければいけないぐらいなのだろうか。お土産を何十個も買わなければいけないように・・・。小高い山には家がぎっしり建っている。あまり時間がなかったけど、ナポリの町全体をみたくて山の一番上をめざした・・・・、迷子になった。地図なんてまったくもってあてにならないし、ロープウェイがあるはずなのに、ない・・・。いつもどうりの小さな愉快なトラブル。でもこんな時、一人だと寂しいもんだ。人に訪ねてもまるで英語が通じない。何人目かでイタリア語でかえしてくるものの、自分の言ってることがわかったようで、なんとかロープウェイに辿り着き、下界へ生還。ぎりぎりベニス行きの飛行機に間に合う。
そんなどたばたナポリ、汚くて恐いとこだけどおそらくこの町が一番いい。ピザも一番うまいし安い。

11月30日(日)
今日はローマ。 フィレンツェから電車で3時間。とりあえず主な観光スポットをまわる。今日だけはベニスで知り合った日本人の女の子と一緒に行動する。3週間イタリアに滞在するらしい。日本語のガイドブックをもらった。すばらし。ありがとうございます。これでちょっと安心。見るとこもわかるし。ローマの休日で有名になったスペイン広場、真実の口。トレヴィの泉、コロッセオや紀元前、後の遺跡があるフォロ・ロマーノ。それからローマにあるもののイタリアではない「ヴァチカン市国」などなど盛りだくさん。
だが、スペイン広場ではけっこう変な日本語で話しかけられた。例えば、「あ、友達、友達、金太郎。」・・・なんだこいつ?でもちょっとおもしろい。そして、「ここ指いれてみて」と円くした紐みたいのを持っている。これに指いれたら「きゅっ」っとか締まってとれなくなって金とられるんだろう。誰がこんなのにひっかかるんだろうか・・。それにしてもこいつらまじでしつこい。きれそうになる前にどこかに消えていったけど。ここローマではいろんな方法で観光客から金をとろうとする。と同時に彼らも生きることに必死なんだとも思ったりもする。そんな楽しくもあったけど、うざいローマでもある。


11月29日(土)
今日からフィレンツェーローマーナポリ3日間旅へでる。
初日の今日はフィレンツェから。まずはじめに「アカデミア美術館」へ直行。ミケランジェロの「ダビデ像」がある。でけぇー。516cmもある。隣には「デジタルダビデ」なるものもあった。この言葉だけでちょっと笑えた。3Dのコンピュータグラフィックでいろんな角度からみれるようになっている。ほかにもミケランジェロによる未完成の彫刻がいくつかあった。次は「ウフィツィ美術館」へ。ここではミケランジェロのペインティングやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、レンブラントなどがある。そして、ここで一番見たかったのはボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」。グラフィックをやっている人はもちろん、ウェブデザイナーなどの人もAdobe Illustratorを使っているはず。そう、そのヴィーナスです。自分もマック上でいつも見ています。と、そこへ日本人の団体観光客が。しかもガイドさん付きでなにやら絵の説明を受けている。てなわけでどさくさにまぎれて自分も一緒になってきいてみました。この熱く語っているガイドさんによると、このヴィーナスがたっている貝はホタテだそうで、ホタテといったら貝柱が大きく太い、これは生命を象徴しているそう。それから、少しぼやけて曖昧になった背景はあえてヴィーナスと差をつけているらしい。なぜなら、この海と空の背景は俗世間を表しているかららしい・・・。へー、・・・なるほど。これ以外も高校のときに世界史でならった三頭政治の「シーザー」やら「アウグストス」の頭像などがあった。フィレンツェでは500年前にこの場で起こったようにルネッサンス一色でした。
フィレンツェでは基本的にこれぐらいしかしなかった。あとはぶらぶらとしただけ。でも、美しい町です。・・・それにしても、日本人の観光客がおおい。

11月28日(金)
今夜もいつもいくバー「ラストパラダイス」へ。すごい名前のバーだ。確かにベニスはラストパラダイス。
ここにきてからというもの、お酒の量が増えた。ロンドンではほとんど飲まなかったのに・・・。


11月27日(木)

ベニスにきてもう一ヶ月がたとうとしています。はやいもんです。今住んでるところも、もう3週間近くいる。サンマルコ広場も歩いて5分から10分で、リアルト橋も近く場所もいいし、なかなか景色のいいとこです。
夜中に一人でベニスの町を徘徊してみる。なぜなら、今日はもの凄い霧が発生してるから。きづいたらどっか違う世界にいることを期待する。
霧の町ロンドンなんて言われているが、今では霧なんてまったくもってない。ごく稀に発生する。だが、ここではけっこう頻繁に霧にみまわれるようだ。

11月22日(土)

ロンドンで会い、アンセルハウスで伝説を作った俺イズム、ミラノで再結成。Koshissy, Tomack Lee, Tea-watです。Tomackは日本で多忙のため、今回のミーティングには参加できなかったものの、うちら2人でミラノ、食いしん坊万歳!koshissyさん、ありがとうございました。今度は神奈川県某所『ま』でまた再会しましょう。そして、隣に『ろ』もしくは『あ』をつくろうぜ。


11月20日(木)
雲のおおい日曜日の昼さがり、ベニスの目抜き通りストラダノヴァに食材を買いに出る。80パーセントは観光客といっても過言ではない。カメラを首からさげ、地図を広げる人たちがほとんど。だいたいがイタリア人かイギリス人の観光客。ここでもイギリス人はイギリス人である。異常なほど薄着だったり・・・。でもやはり観光客がいてこそのベニスでもある。
ベニスは少しずつ沈んでいる。もしくは海面が上がってきている。どっちでもいい。何百年後か何千年後にはここはギリシャにあるような海底の都市になっているかも。でも、すでにもう昔から時間が止まっている町で、迷路のような狭い路地はすでに海底にある気分にもさせられる。

11月18日(火)
MuranoとBuranoという島にいってきました。Muranoはベニスからボートで15分ぐらい、Buranoはそこからさらに30分いったとこにあります。Muranoはガラス細工で有名なところで、作っているところを実演して見せてくれるとこもあります。それほど大きな島ではなく、実際ガラス細工を売っているお店しかありません。正直あまりおもしろくなかった。なにもない。
BuranoはMuranoよりも小さい島だけどなかなかよかった。町並みもベニスやMuranoとは違い、家の色を赤、黄、オレンジ、緑などパステルカラーで塗ってあり明るい町並みでした。ただ、一つ不可思議なものを発見した。ピサの斜塔のように、斜めになって倒れそうな教会の塔があった。・・・かなり斜め。Buranoではこれを観光スポットにできると思うんだけど。
今度はLido島にある季節外れのビーチでもいこうかと思ってます。

11月16日(日)
きのうのパーティでのこと、ある女の子が「This is not real!」って言ってきた。つまり、話のながれからも、ベニスは現実ではないってこと。そして、確かにそうだ。って言った。

11月14日(金)
ベニスの中心に近いCA'PESARO(International Gallery of Modern Art)に散歩ついでにぶらりと拝見。ロンドンでは博物館などはたいてい無料だが、ここではどこも有料。維持費のためだという。
1階はなんてことのないアブストラクトな絵が中心だった。てなわけで、2階へ進む途中に、おっと、「考える人」がいた。あの、ロダンですよ。こんなところで考えていたとは・・・。ちょっとさすってみた。意味はないけど・・・。
2階に到着。まあ、いろいろあります。中にはおなじみカンディンスキー、それから大好きなクリムトの絵もあった。なかなか楽しめるのである。
では3階。ここはテンポラリーのスペース。なんだこれ?日本の展示会だ。いきなり、戦国時代の武器、槍などがお出迎え。それから鎧やら器やらものすごい数だった。これらは昔、昔、ベニスの商人が日本にいった時に集めたもので、その中心となった人物が袴?を着ている絵もありました。逆に日本にあげたものもあった。
そんなこんなでなかなかいいギャラリーでした。

11月11日(火)
コンサート行ってきた。と言うよりも、小さなBARの中での演奏、っていったほうがいいかも。基本的にラテンだったけど、やっぱり南米というよりも、イタリアっぽいのりの音でした。南米系みたいなからっとした音というより、ちょっとじとっとした感じだけど気持ちいいかんじののりでよかった。そこで、日本語を話すイタリア人と友達になり、なーんとその子は日本にいたころ自分の地元にかなり近いところに住んでいたという・・。まさかこんなところで地元話で盛り上がるとは思わなかった。ロンドンいたころからそうだったけど、こっちではこんなようなことが以外とおおいです。にしても、びっくりですよ。はい。

11月9日(日)
Peggy Guggenheim collectionにいってきました。名前のとうりペギーグッゲンハイムが所有していた作品を見ることができるところ。ベネツィアの他にもアメリカやロンドンにもあります。
入り口の近くにはいきなりすごいインスタレーションがありました。Fabrizio Plessiが1940年に作ったもので「Digital Fall」という題名で細長く奥行きのある大きな壁のなかに「LED」を使用し青白く発光したものです。今の作品としても十分通じるものだったが、実際60年以上も前の作品とは・・・。すごい。
それほどおおきなミュージアムではないけど、場所がらかヨーロッパで生まれた作品が多く見られました。自分のアートとデザインの歴史の中で日本にいたときから好きだったSurrealismのSalvador Dali, Magritte, Yves Tanguy、それからグラフィックの大学に入った頃、一番影響を受けたBauhausに関連した人や同時代の人、Kurt Schwitters, Moholy-Nagy, Kazimir Malevich, El LissitzkyそしてKandinsky。同じくその時代に起こったオランダのDe Stijlを始めたTheo Van DoesburgとPiet Mondrian。Piet Mondrianは「Composition」などBAUHAUSを代表するような幾何学的な作品がやはり多く、彼のペインティングはジャズが基本となっているそうです。一方、Theo Van Doesburgの「RAG TIME」というペインティングはピアニストのEric Satieの曲がもととなっているようで、このピアニストも大好きだしTheo Van Doesburgからもかなり影響を受けているので自分にとっては言うまでもなくいい作品でした。音を絵にすることができる才能を持ったKandinskyはBauhausに接触する前の作品もよかったけど、Bauhaus後のやや幾何学的になった作品も興味深かったです。彼の「Empor」という絵の前でけっこうはまっていました。この他にはキュービズム、抽象主義、印象主義、モダンアートなどのJackson Pollock, Picasso, Paul Klee, Chagall, Joan Miro, Marcel Duchamp, Man Ray, Francis Baconなどありました。初めて知った気に入った作品はClyfford Still(1904-1980)の「Jamais」、Jean Metzingerの「At the cycle-race track」です。彫刻もあったけど、んー、よくわからないです。どう見ればいいのか・・・。シュールなスカルプチャーは目をひくけど。
とにかく、ぜひ一度行ってほしいミュージアムのうちのひとつです。


11月4日(火)
6年近くもロンドンにいたのに、なにをやってたのかよく思い出せない自分がちょっと悲しいです。これがロンドンマジックだったりします。でも、日本にいたころと比べるとやっぱり違いがわかるし、達成感もあるし、いいかなと。とにかく、ここはベネツィア、といえばビエンナーレ。ぎりぎり最終日にIN。
基本的にベニスのあちこちに作品があるのですが、メインとなる場所が3つあります。最初にサンマルコ広場での「PAINTING」。今年は日本人が選ばれました。村上たかし氏。素晴らしい。作品の善し悪しはおいといて、たかし!よくやった。(だれ俺?)この会場では今まで1964年からの歴史でいままで賞をとった人の作品が全部みることができる場所です。有名なところでは、Andy Warhol, Basquiat, Francis Bacon, Damien Hirst, Roy Lichtenstein, Bridget Riley, Richard Hamiltonあたりがとっています。賞をとる基準は、「このビエンナーレではどんな作品であるべきか。」なんていう、ちょっとよくわからない基準になっています。アートにも流れがあるし、それに比例して、人の感じ方にも流れがあるので、特別な基準はないのかとも思います。過去の作品でも、「え?これが??」っていうのもあります。でも、本当にいいものはいつまでたっても新鮮で斬新なものであります。
つぎの会場はジャルディーニというところ。ここは公園でメインの建物と国別の建物があります。ここでのテーマは簡単に訳すと「アートワークの意味はいつも不安定である」これは時間(Delay,repeat)などとからめて考えてあるようです。Sarah LucasやDamien Hirstなどおもしろいイギリスのモダンアーティストなどいたのですが、個人的にはAndy Warholの実験的なビデオ作品がよかったです。それはあらかじめ一人の女性を撮っておいて、その撮ったビデオをテレビでながしておきながら、さらにその女性をそのテレビをバックグラウンドにしてまた撮る。つまり、同じその女性が会話してるようになる感じです。ここではSarah Lucasを期待してみにいったものの、あまりよくなかった。1メートルぐらいあるタマゴや魚雷?、アメリカ風のバイクのミラーになんかの広告をべたべた貼ってある作品。説明も読んだけど、よくわからん。結局アートの世界、特にモダンアートは一度世に出れば何作っても認められるのでは?誰でも、その人の作品をわかっているようでわかっていないわけだし。
次は国別の会場へ移動。一番よかったのは、イスラエルでMichal Rovnerという人。どうやって作ったのかわからないが、円を描いて歩く人らしき集団を上から撮ってあり、人は黒、背景は白です。よく説明できないけど本当に素晴らしい。他によかった国はオーストラリアのPatricia Piccinini。よくあるロウで作ったと思われる子供の人形やビデオ作品が気持ち悪かったけどなかなかよかったです。「Gameboy Advance」というタイトルでは子供が死人のような顔をしてゲームしているというわかりやすくて皮肉いっぱいの作品でした。ベルギーはグラフィックよりの作品、デンマークは水と光と風をフィーチャーしたもの、オランダはアントワープからファッションもの、日本人もちょっと関わってたみたい、日本人ファション大好きだし。チェコは作品一つだけ、でもインパクトがすごいあった。これらの国はよくできてました。どんな作品かは興味がある人は自分でネットかなんかで調べて下さい。説明するの苦手なので。日本から「Heterotopias(other spaces)」というテーマでMotohiko Odaniさん、Yutaka Soneさんからのご出品でございます。んー、もうちょっとか・・・。自分にはあまり訴えかけるものがなかった、他の人にはあるかもしれないが。お隣韓国。んー、・・・わからん。正直いまいち。国別の中でも例外としてはSerbia Montenegroからで「International Exhibition of Modern Art」として有名なアーティストの作品がいっぱいありました。しかも、普通に触れる感じで展示してありました。Marcel Duchamp, Picasso, Magritte, Henri Matisse, Piet Mondrian, Kasimir Malvech, Kandinsky, Frank Stella, Jasper Johns, Roy Lichtensteinなど1920年代にヨーロッパで起こったDADAISMやBAUHAUS、サーレアリズム、モダンアート、そしてアメリカでのポップアートなど昔自分が影響を受けたものばかりでかなりの刺激になりました。これらの人の作品は本の中でしか見たことなかったから気付かなかったけど、実際見ると・・・けっこう粗いなと。幾何学的な作品なども写真ではきれいでいいけど、実際本物はこんなもんなんだって。でも、いいものはいいです。
ではでは、お次の会場アーセナーレへ。ここは特に有名な人の作品があるわけでもなく、親近感のわくものがおおかった。一番よかったのはメキシコからの作品でフォルクスワーゲンのビートルを全部分解して宙に浮かしているものです。この車はメキシコだけで最近まで作られていたが去年ついに生産中止になったので、おそらくこういった作品ができあがったのでは。日本人もShizuka Yokomizoさんなどイギリスで活躍している人が何人かいました。中国人の作品がアジア勢の中で一番多く、いい作品もかなりおおかったです。中国とアートは今まであまり結びつかなかったけど、けっこうがんばってるんだなと。今回は日本人の村上たかし氏が賞をとりよかったですが、イスラエルをはじめ、メキシコ、中国などのがんばりを個人的には評価したいです。
ばたばたでまわったビエンナーレだったけど、イタリア人の友達がいうには今回はあまりよくなかったと。でも、世界中から参加しているこのアートイキシビション、作品の善し悪しはおいといて、やはりこの企画全体に意味があるのではと思う今日この頃です。


11月3日(月)
この時期特にベニスではアクアアルタといって、町中水浸しになるようです。高潮とか洪水??って言えばいいのか?サンマルコ広場が一番ひどい。一番観光客があつまるとこなのに。ここに住むには長靴を買わないといけないらしい。長靴なんて小学生の時以来はいてないし。
今宵は友達のパーティにいき、ワインと神の草によいしれ、帰りはボートで合唱、月はじつはまぶしく、水が宙を舞うように。


10月29日(水)
来てしまった、ベニスに。
べつにこれといってやりたいこともないし、やるべきこともない。ただ、ここにきた。いいかげん日本に帰って仕事探すべきところなんだけど。ベニスに飽きたらロンドンに戻って、ちょっとしたら日本にかえるつもりだ。これが唯一の予定ってものだが・・・予定はやっぱり未定。

戻る